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2024年11月14日

親ともっと一緒に過ごしたいという気持ちが強くなり新潟へのUターンを決意しました

移住者名 渡辺 智子(わたなべ ともこ)さん
移住年月 2015年
移住スタイル Uターン
年代 30代~40代
家族構成 単身
職業 会社員(リモート)

移住までの経緯・概要

 新潟市中央区出身で、大学進学を機に東京に移り住みました。それから東京でのキャリアと生活を築いてきました。しかし、2015年に父の病気が発覚し療養が必要だと診断されたことをきっかけに、親ともっと一緒に過ごしたいという気持ちが強くなり、新潟へのUターンを決意しました。その時は、東京で築いてきたものを手放しても戻るべきだとそう感じていました。人生の優先順位ががらっと変わる瞬間でしたね。帰郷後は、地元企業で人事の仕事に就き、新潟の企業や人と触れ合う中で、自分が新たな役割を果たせる喜びを感じました。現在は、東京の会社にフルリモートで働きながら、今は新潟に腰を据えて暮らしています。親をそばで見守りつつ、キャリアも続けられるという生活は、自分にとって理想的な形に近いのかもしれません。

 Uターンしてからは、両親の家事を手伝ったり、親と遊びに行ったり、一緒にご飯を食べに出かけたり、アルビ観戦に連れて行ったりと、充実した新潟生活を楽しんでいます。また母が作っている干し柿づくりを手伝ってみたり、東京ではなかなかできなかった親孝行を、少しずつですができている実感があります。自然と触れ合いながら、季節の移り変わりを肌で感じることができ、新潟で得られるものはかけがえのないものだと感じています。

 


移住のきっかけ

 Uターンを決意した一番の理由は、「もっと親のそばにいたい」という強い思いからでした。父の病気の知らせを受けたとき、親が歳を重ねていくことを痛感し、やがて一緒に過ごせる時間は限られてくると気づいたんです。だから、「ただの帰省」ではなく「ずっとそばにいる」という選択肢が、自分の中でより大事なものに変わっていきました。そして父親の病気発覚から半年後ぐらいに、新潟にUターンしました。

 東京での生活が長かった私にとって、故郷に戻るというのはまったく新しい冒険のようなもので、不安もたくさんありました。特に仕事に関しては、求人の数が限られていることもあり、なかなか希望に合うポジションが見つからなくて。最終的には、新潟出身の友人が紹介してくれた地元企業での転職が決まり、ようやく移住の目処が立ったんです。親には「私が決めたことだから大丈夫」と伝え、心配させないように努めましたが、実際に移住してからは親の顔が少しずつ明るくなっていくのを感じ、私自身もこの決断をしてよかったと心から思えるようになりました。

 

移住してよかったこと・苦労したこと

 移住して一番よかったのは、何といっても親と共に過ごせる時間が増えたことです。今は一緒に生活しているので、体調の小さな変化にも気づきやすく、安心感が大きいです。東京にいた頃は帰省の頻度も限られていて、親がどう過ごしているか気になることが多かったので、今は心の余裕が違いますね。また、個人的には東京にいた頃と比べて、乾燥肌が改善したり、インフルエンザにかかる回数が減ったりと、健康面でも意外なメリットを感じています。とはいえ、新潟のコミュニティは東京に比べて規模が小さく、人とのつながりも密接なので、最初は少し窮屈に感じることもありました。また、仕事のスピード感や文化の違いに戸惑う場面も多かったです。ですが「親のそばにいたい」と決めた自分の気持ちを振り返りながら、少しずつ環境に慣れてきました。

 数年暮らすうちに、このコミュニティの狭さが心地よくなってきたと感じています。たとえば、初対面の方でも話してみると知人の知人だったりと、心理的な安心感が生まれ、初めて会った気がしないような親近感を覚えるのです。コミュニティが狭いからこそ、「こんな人に会いたい」と思ったときにすぐに出会える機会も多く、移住先での生活がますます充実していると感じています。

移住を検討している方へのメッセージ

 もし移住を検討している方がいたら、自身の年齢や情報の不足を気にせず、思い切って挑戦する姿勢が大切だと思います。私も30代半ばで再スタートを切ることに不安を感じていましたが、新潟では30代がまだまだ「若手」として歓迎され、新しい挑戦がしやすい環境だと実感しました。年齢に囚われず、ぜひ柔軟な姿勢で新たな一歩を踏み出してみてください。

 移住の理由や目的は人それぞれですが、私の場合、親と暮らすという明確な目標がありました。移住を決める際には、自分にとって何が大切か、優先順位を明確にしておくことが重要です。こうした準備をしておくと、不安も和らぎやすくなるはずです。また、早く地元に馴染むためにはコミュニケーションが不可欠で、よく「飲み会は三次会まで付き合う」と言われますが、地元の方と心を通わせるひとつの方法として、少しの努力を惜しまないことが大切で、このように築いた絆が、生活を支えてくれています。

 地方では情報が限られがちですが、「採用情報が出ていない=仕事がない」というわけではありません。企業側が採用情報を発信していないだけで、実際には意欲的な人材を歓迎している会社も多くあり、積極的に自分から働きかけることで、意外なチャンスが見つかることもあります。

 最後に、「未来の自分から感謝される選択」を意識してみてください。10年後の自分が誇れる決断を重ねることが、後悔のない移住生活を実現する大切な一歩になると信じています。

 

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