移住者インタビュー

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2020年2月20日

加藤さん「どこで誰と生きていくかを考えることが大切」

移住者名 加藤 啓吾(かとう けいご)さん
移住年月 2018年11月
移住スタイル Iターン
年代 30代~40代
家族構成 単身
職業 WEBエンジニア

移住までの経緯・概要

神奈川県出身の私は、高校生の頃に理系の道に進みたいと思い、大学・大学院では基礎物理学を専攻。卒業後は自動車やカメラ、テレビなどに必要な半導体集積回路の開発や設計を行う会社に就職しました。業務は車載向けの半導体エンジニアとして、設計通りのスペックかの確認や負荷をかけた際の動作試験などを担当していましたが、お客様が見えにくい性質の仕事ゆえに疑問を感じることもありました。3年が経った頃、初めて自分のキャリアプランを考え「もっとお客様の近くで仕事がしたい」と思うようになり、WEBエンジニアであれば、お客様と近い距離でものづくりができるのではないかと転職を決意したのです。しかし、経験はなかったので仕事終わりや休日に勉強しながらの転職活動。無事に東京のシステム開発会社に就職しました。しかし、初めての職場で無理がたたったのか、転職してから悪い方へ考える癖がついてしまいました。病院に行くと「適応障害」と診断され、東京にいることに耐えられなくなってしまいました。そこで地方で暮らしたいと思い、ひとまず「ウェブ会社 地方」で検索。たまたま創業者の考えに共感した会社があり、住所をみてみたら新潟市。応募したところ内定をいただき、現在は企業のサイト制作のエンジニアとして働いています。

きっかけ

WEBエンジニアとして働き始めたころ、雑踏を行き交う人や高層ビルで閉ざされた空など圧迫された空気に心が限界を迎え、東京にいるだけで精神的に辛くなっていきました。そんなときに初めて考えたのが、住む場所。東京で買い物をしたいわけでも、大きなイベントに行くわけでもないことから首都圏にいる必要性を感じなくなり、地方への移住を考え始めました。元々国内を旅行することが趣味で、よく地方に行っていたことも要因のひとつです。さまざまな土地を旅するなかで街が寂しくなっていく様子をみて、地方創生やローカルビジネスというキーワードを気にするようになったのです。なので、移住を考えたときに地方で働くことは自然な流れでした。地方でウェブ系の会社がないかを調べているときにたまたまヒットしたのが、現在働く会社。会社のWEBサイトに書かれていた「地方だからこそ求められる、WEB会社のあり方」「地域コミュニケーションの中で、企業は存続していく」など創業者の想いに共感しました。新潟には米と雪、燕三条に代表されるものづくりくらいしかイメージはありませんでしたが、これも何かの縁と思い応募。無事に採用が決まり、新潟への移住を決めました。

よかったこと・苦労したこと

Iターンなので誰も知り合いのいない中の移住でしたが、今は尊敬できる仲間に恵まれています。彼らと知り合ったきっかけは、コワーキングスペース兼カフェの「Sea Point NIIGATA」で移住者向けの忘年会に参加したことでした。インターネット上でたまたま忘年会があることを発見して参加。知り合いは誰もいませんでしたが、参加者は同じ移住者同士なので共通点も多く、すぐに打ち解けられました。その後もコワーキングスペースを活用するために通うようになり、よく利用する人たちと仲良くなりました。起業家やフリーランス、複業で活躍する人などが多く、目標や夢、それに伴う行動力がある人たちばかり。身近にこうした仲間がいると自分も頑張ろうと刺激になりますね。
不便を感じるのは、クルマがないので遠い場所になかなか行けないことです。今は自転車を移動手段に使っていて西区と中央区を行き来していますが、他の地域には行ったことがありません。元々、キャンプや登山も趣味だったので、そういった場所に行けないのは少し寂しいですね。

移住を検討している方へのメッセージ

自分がどうやって生きていきたいのかを一度真剣に考えてみることが大切だと思います。そのときに考えてほしいのが、どこで誰と生きていくのか。私自身、東京にいた頃はどこで誰と生きるかなどを考えたことはありませんでした。仕事のためならどこにだっていく気概でいましたが、適応障害になって住むところを考えるようになりました。東京や首都圏だけが生きていく道ではありません。特に過去の自分のように頑張りすぎてしまう人や高い目標を持ちすぎて劣等感を感じてしまう人には、地方という選択肢にも目を向けてほしいですね。実際、新潟に来て、Sea Point NIIGATAのみんなと出会って、支えられて生きていることを実感するようになりました。住む場所を変えるのは不安だとは思いますが、新潟市はSea Point NIIGATAをはじめ移住者応援有志の会「ミチシルベ」HAPPYターンサポーターなど、移住者の受け入れ体制がしっかり整っています。Iターン者でもすぐに打ち解けられる雰囲気なので、安心して移住できる場所だと思います。

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